アフリカ経済・政治研究所

アフリカの今と未来を伝える。世界最大の人口大陸となるアフリカに焦点を当てて、日本から分かりやすく発信。政治的中立性を保ち、投稿しています。

2019年世界10大リスクとアフリカ

今週、興味深い記事が世界中を駆け巡った。

イアン・ブレーマー氏率いるユーラシア・グループが、2019年トップ10リスクを発表したのだ。

Eurasia Group | Top Risks for 2019

www.eurasiagroup.net

 

第一位は、世界的に自由主義者的指導者が力を失い地政学的な危険が増す「悪い種(Bad Seeds)」。米中関係、ヨーロッパ関係も含めて、ズラズラとリスク要因が二位以下ズラズラと並んでいる。去年日本で多々報道されたBrexitアスタリスクとして欄外。

 

ではこの中で、アフリカはどのように位置づけられているのだろうか。残念ながら(?)、ナイジェリアが第10位にランクインしている。今年2月に実施される総選挙の結果によっては、アフリカの大国ナイジェリアが混乱に陥るとしており、現職ブハリ大統領には健康を含めた不安要因等を指摘、対立候補のアティク氏にも税制改革等、痛みを伴うリフォームを推進する能力に疑問符をつけている。もしも決戦投票に持ち込まれれば、最初の投票から7日以内の再選挙が憲法上規定されていることから混乱は避けられないだろう。

引き続き、アフリカから目が離せない。

 

 

 

 

 

アフリカ経済と政治

最近、アメリカや中国、朝鮮半島と言った国際政治関係のニュースが経済を揺るがせることが多い。米国と中国間での綱引きが、グローバル経済の停滞にも影響を及ぼしている。

 

アフリカでも、政治は経済と切っては切れない関係にある。主に国内問題であるものの限られた資源に如何にアクセスできるか、如何に権力を掌握し力を誇示していくか、彼らにとってはまさに「生命線」にも関わる問題である。本日発表されたコンゴ民主共和国での大統領選挙結果開示の遅れは、コンゴ民主共和国の政治体制を明らかにした。西アフリカでも、今年2月に事実上Buhari現職大統領とAtiku氏の一騎打ちとされるナイジェリアの大統領選挙 が実施されるが、この石油大国の動向は非常に興味深い。

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2019年は、アフリカ各国で重要な選挙が開催される。アフリカはどこに向かうのであろうか。2019年のアフリカにますます目が離せない。

 

2019年のアフリカ

猛烈な年末の吹雪と、年明けの眩いばかりの朝日で目覚めた2019年元旦。

今年はアフリカはどのように変わり、どのような道を進むのだろうか。

世界銀行が年2回発行しているAfrica Pulse(2018年10月号)によると、2018年の経済成長率はアフリカ地域の人口増加率を辛うじて上回る2.7%が見込まれるとされている。

 

残念ながら、人口増加率をわずかに越える経済成長率では、見通しは必ずしも楽観的とは言えない。ナイジェリアはインドを越えて世界最大の貧困人口国となり、コンゴ民でも選挙を巡る混乱が続いている。

 

ナイジェリア、アンゴラ南アフリカと言った比較的巨大な経済国の今後の方向性が見えない中で2019年がどのような年になるのか、今年8月に横浜でTICAD7が開催されるだけに関心が高まっている。

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2019年、アフリカはどのように変わりどのように歩むのか、今後の期待も込めて本ブログでフォローして行きたい。