アフリカ経済・政治研究所

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どっちに転んでも.. なのか。ナイジェリアの大統領選挙近づく

昨年来から海外メディアで報道されていたナイジェリアの大統領選挙報道であるが、ようやく日本のメディアでも取り上げられるようになってきた。

 

www.nikkei.com

16日に再選を目指す現職ブハリ大統領と対抗馬のアブバカル元副大統領(通称:アティク氏)による事実上一騎打ちが予定されている。本選挙は以下の点において非常に興味深い。

まずどちらも、北部(イスラム圏)出身者であることである。伝統的に国土が広く民族、宗教も多様なナイジェリアでは北部と南部で順番に大統領が選ばれてきた。しかし、今回の選挙はどちらも北部出身者が有力候補となっており、前回とは明らかに様相を異にしている。

次に、ナイジェリアの将来が見えにくい選挙である。決して批判ではないが、現職ブハリ大統領、野党のアティク候補共に、原油価格の低迷の中で2%台の急激な人口増加にあえいでいるナイジェリアの未来の絵姿を描き切れていないとされている。

最後に、今回の大統領選挙が果たして一回で決着がつくかという点である。現地メディアによると現在2者の支持率は拮抗している。ユーラシアグループの世界の10大リスクでも言及されていたが、もしも選挙結果について一方が異議を唱えることがあれば、混乱は必至である。

 

今後もナイジェリアの選挙動向から目が離せない。