アフリカ経済・政治研究所

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African Economic Outlook(AEO) 2019発表される!

アフリカの経済を把握するのであればいくつか外せない定期刊行物がある。そのうちのひとつがアフリカ開発銀行(African Development Bank)が発刊するAfrican Economic Outlook(AEO)である。AEOは、世界銀行が発刊するAfrican Pulse, IMFが発刊するRegional Economic Outlookと並び、アフリカ開発に関心を有する研究者、実務家にとっては切っては切り離せない刊行物である。

そのAEO2019が、1月17日に発表されたところ、概要を簡単にレビューしたい。

www.afdb.org

 

1.比較的明るい見通し

AEOは、アフリカ各国の出資によって成り立っているアフリカ開発銀行の定期刊行物であることもあり、比較的前向きな予測を立てることが多い。今回も、2019年の成長率は4%と予測している。2016年が2.1%、2018年が3.5%(予測)であったことを考えると野心的な数字である。

 

2.アフリカの今後の発展に欠かせない章立て

AEOの今年の章立ては以下の通りとなっている。

第一章:マクロ経済の見通し

セネガルルワンダと言った非資源国が7%近い成長率を記録し、(ナイジェリア、アンゴラと言った)資源国の低成長率を吸収する。

第二章:雇用、成長等

アフリカの労働力人口は2030年までに40%増加する。

第三章:アフリカの経済成長及び統合

陸自由貿易協定(Continental Free Trade Agreement)は貿易の円滑化にとって非常に重要である。関税及び非関税障壁を取り除くことで、貿易促進が見込まれ、アフリカは各国間の連結性を強めるべきである。毎年13兆~17兆円(1ドル=100円換算)/年のインフラ投資が必要とされる中、実際の投資はその半分にも及んでいない。

 

今後ともアフリカから目が離せない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

以上